不動産を売却する時…仲介業者と買取業者の違い

不動産を売却する際、不動産仲介業者に依頼して売却先を探すことが多いと思います。
売却に関する情報をインターネットで調べていると、自分で売却先を探す予定が無い人は「専属専任媒介契約」がお勧めだという内容のページも多数存在します。
仲介業者を通した売却だけを考えれば大きな間違いではないのでしょう。
と言うのは、どんな不動産にも当てはまるのかというと、決してそうではないからです。

例えば、お客様がお持ちの不動産が、築50年を超えたような古い物件だとします。
老朽化が進み、空室も目立つようになり、家賃収入が減ってきたうえに修繕箇所も増えてきたため物件を手放すことを考えたような場合、不動産仲介業者を通してすぐに買い手が見つかるかと言えば、必ずしもそうとは限りません。むしろ、古い物件の場合は買い手が見つからないことも多いのです。
仲介業者にお願いして広告を出してもらったり、インターネットに掲載してもらってから、1年以上経っても買い手が見つからなかったという話もよく耳にします。

不動産仲介業者は、たとえ名の通った大手の業者であっても、高めに査定額を提示することがよくあります。
地域の相場から見て、明らかにそんな金額では売れないだろうと思うような高い査定額を出すこともあるのです。
(※仲介業者の査定額は、確実に売却できる金額という訳ではありません。また、仲介業者が不動産を直接買ってくれる訳でもありませんので、あくまでもその金額で広告などを掲載し、買い手を探すというだけです。)
それで媒介契約を結び、なかなか売れないからと後から金額を下げる提案を繰り返します。

なぜ高めの査定額を提示することが多いか…、その方が媒介契約を結んで貰いやすくなるためです。

買う側の視点で見てみると、古い不動産は近年大きな被害が出ている台風などの自然災害に耐えられるか…というのが大きな不安材料です。また、築年数の経った不動産は旧耐震時の基準で建てられていることも多いと思いますが、旧耐震の建物は、近づいていると言われている大きな地震(南海トラフ地震など)を考えた時に大きなリスクとなるため、収益物件としても選択され難い不動産になっています。

●何カ月もかけて買い手探し…

前述のように、不動産仲介業者ではなかなか売れないからと何度も価格を下げる提案をされ、大きく下げた価格で売れた時には仲介手数料が発生します。
最初から、不動産買取業者に売却した方が、時間も無駄にならず仲介手数料も不要な上、手残りの金額にも差が無かったということもあり得るのです。

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