空室が目立ってきたらリフォームやリノベーションするのが良いのでしょうか?

築古賃貸不動産(アパート、文化住宅、ハイツ、貸家、長屋など)は、一般的には木造であることが多いため、例えば親の代で長年経営した物件を相続した場合などは、かなり古い築年数の物件となります。築年数が古い物件の場合、建設当時と今とでは構造や間取りの流行が大きく違い、時代のニーズとかけ離れていることが多いのも事実です。
また、設備や見た目も古いため、今から賃貸物件として貸し続けたとしてもなかなか空室が埋まらず、色々な所に傷みがでてきたり、自然災害でも大きな被害を受けやすいため修繕費がかさむようになり、利益を得るどころではありません。
空室が埋まらなくなってきて、少しでも入居者が決まるように家賃を大きく下げたり入居審査の基準を甘くしたりしてしまうと、入居者の質が悪くなり、違う問題がでることもあります。
例えば、家賃の滞納が増えてしまったり、高齢者の比率も高くなることが予想されます。

これからも経営を続けていくか、売却も含めた他の方法をご検討されるか、家主さんの判断が問われるところです。

資金の余裕があれば建て替えも検討されるのでしょうが、資金を投下してリフォームを…というのは、結果的に一番やってはいけない選択となる場合も多いのです。
リフォームして内装が綺麗になることで満室となり、それが続けば理想ですが…最も懸念さるのは、最初にリフォーム/リノベーション資金としてまとまったお金を用意しないといけないことです。内装が綺麗になったからと言って、部屋が埋まる保証もありません。
そもそも建物自体は古いので、リフォームをしたからといって家賃を大きく上げることは望めません。そうなると、行ったリフォーム代金の回収だけで何年かかるか分からず、その間にも他の修繕や補修の出費が無いとは言えませんので、「現状での売却」も選択肢に加えるべきかもしれません。
何故なら、特に築古不動産は何も手を付けず現状で売却した場合の方が、結果的に手元に残るお金が多くなることもあるからです。

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